鏝絵蔵と奈良・薬師如来坐像台座の符合
こんにちは。はくはつ1号です。
今回は、はるか奈良の薬師寺にジャンプです。
前回の四神・十二支、前々回の葡萄唐草文様の鏝絵蔵が、何処か薬師寺金堂の薬師如来坐像の台座装飾に似ているなと思っていました。
でもサフラン酒には、台座を中から支える鬼神がいない。と感じていたら、なんと、いた!
かつてサフラン酒門前に掲げられていた大看板。
上段の宝珠を手にした双龍を中段で懸命に支える力士。この力士が薬師如来坐像台座の鬼神に相当するのでは、と思った瞬間、サフラン酒の葡萄唐草文様、四神、十二支、そして力士の装飾と、奈良の薬師如来坐像台座の上框(かまち)の葡萄唐草はじめ装飾との見事なまでの一致に気づきました。
近在の村松の、古刹・円融寺。
仁太郎さんも幼いとき両親に連れられ、本尊の薬師如来、本堂の壮麗な双龍の欄間を見上げて、両親の薬師への祈りを感じたことでしょう。
自身も長じて薬師を信仰し、薬師寺の如来台座の装飾を知り、改めて薬酒事業の発展を祈ったのです。それが、大看板と鬼瓦の双龍に始まり衣装蔵の葡萄唐草に四神、加えて鏝絵蔵で十二支を装飾する行為につながったとすれば、前々回の宝珠へのこだわりも、薬師如来のアトリビュートとして納得です。



